【全曲解説】フジイ サダモリ『Usual tunes of here』

やはり時代は『個』の時代になっていくのでしょうか。

 

以前はミュージシャンがデビューする方法といえば地道にライブ活動を繰り返し、

 

徐々に知名度を上げ、

 

もしくはデモテープオーディションに応募するなどして、

 

レコード会社の方に見つけてもらうところからスタートしなければなりませんでした。

 

むろんそこで養われる演奏能力やマーケティング能力という素晴らしい副産物はあるものの、

 

デビューにまでこぎつける人というのは本当に一握り。

 

『運』や『ルックス』による部分も多くあったと思います。

 

 

それが今。

 

多くの個人向けサービスが定着し、

 

インターネット上で誰もが自身の作品をパソコン一つ、

 

もしくはスマホ一つでリリースできるようになりました。

 

僕は18歳から26歳の間、

 

宅録ミュージシャンとして活動していましたが

 

結局誰からも声をかけられることもなく

 

その志をあきらめてしまったのですが、

 

この度『Frekul』というサービスと出会い、

 

なんと世界デビューを果たしたのです。

 

 

Usual tunes of here

Usual tunes of here

  • フジイ サダモリ
  • ポップ
  • ¥1200

 タイトルは、

 

『Usual tunes of here』。

 

7曲入り25分37秒のアルバムです。

 

AppleMusic,Spotify,AmazonMusic,LINE MUSICなどの主要配信サイトで聴くことが出来ます。

 

タイトルは敬愛するアーティスト車谷浩司さんがAIRとして1998年にリリースした傑作アルバム『Usual tone of voice』から引用しました。

 

 

Usual tone of voice

Usual tone of voice

  • AIR
  • ロック
  • ¥1650

 ↑大名盤。AIRで一番好き。

 

 

 

実はこのタイトルだけは10代のころから決めていたんですよね。

 

やはり忘れなければ願いはかなうのかもしれません。

 

以下、

 

僕しか書けない全曲解説をつづってみようかと思います。

 

よろしければお付き合いを!

 

①「いいんだよ」


いいんだよ

 

 2018年12月に制作。

 

「メッセージ性のある曲」

「子供でも分かる歌詞」

 

そんなテーマを持って作りました。結果的にはYouTubeでの再生回数も1000回を超え、事実上僕の代表曲となっています。

 

「思いっきり君が幸せになろうよ

 

という歌詞が書けたとき、「あぁ、よかったなぁ」と我ながら思えました。子育てに没頭する僕と同い年くらいの人たちに多く聴いてもらえればと思います。

 

②「ストロベリー」

 


ストロベリー

 

2019年4月制作。

 

シャムキャッツ「KISS」とスピッツ「ハチミツ」の中間のような曲が作りたくて書きました。

 

著作権フリーの写真サイト「ぱくたそ」からこのモデルの方の写真を発見し、一気にインスピレーションがさく裂しましたw

 

3分足らずですが、その分聴きやすくていいかなと思います。もっと大サビを付けたほうがよかったのか、そこはまだ考え中。

 

③「サレンダー」


サレンダー(full ver.)

 

2019年3月制作。

 

半音下げチューニングにしてG6(F#6)をギターで鳴らしたときに、イメージが出てきて5分くらいでかけてしまった曲。アレンジはSyrup16gを意識してます。

 

途中で機材が故障してしまい、頓挫しかけましたがそれでもアップしたShortバージョンが好評で再びアタマから録り直し完成に至りました。

 

人気曲の一つ。

 

④「SATELLITE SONG」


SATELLITE SONG

 

2018年10月制作。

 

元々は20歳ぐらいのころ、バイト先の先輩たちと半ば遊びで組んだバンドのために書いた曲。当時からこの曲だけは評判が良かったです。

 

AメロとBメロしかなかったところに、Cメロ17年ぶりに書き足し完成となりました。

 

サウンドは『JUMP UP』期のスーパーカーを意識しています。

 

決してかなうことのない思いをテーマに歌詞をかきました。

 

⑤「ローリング・ストーン」


ローリング・ストーン(Ver.2.0)

 

2019年3月制作。

 

前の会社にいたころに夜な夜なギターを弾きながら書いた曲で、さわやかなメロディーながら歌詞はとても悲しい失恋ソング。

 

「Stand By Me」直系のコード進行と、3分足らずな長さもとても気に入っています。

 

ブラック労働に耐えながら、この曲を口ずさみ自分の才能を信じていたのを覚えています。

 

⑥「Re:Love」


Re:Love

 

2019年5月制作。

 

今年で結婚10年となる妻にあてて書いた曲。本人には聞かせていませんが(笑)

 

仮タイトルは「抱きしめたい」だったのですが『何か良いのないですかねぇ』とツイートしたところ元てんちょ~さんが素晴らしいタイトルをつけてくれました。

 

サウンド的には「サレンダー」のコード進行をキーを変えて引用しつつ、もう少し歌謡曲っぽい仕上がりを意識して作りました。

 

⑦「Starlight」


Starlight

 

2006年4月制作。

 

まだ10代の頃にシンガーソングライターのaikoさんのラジオを聴いていて。そこで彼女が、「一日で10曲書いた。」という話をしていたんです。それを真似して、自分でも1日に10曲書いてやろうと思い書いた曲の一つ。この曲以外の9曲はほとんど忘れましたw

 

アルバムの中で唯一昔の音源で、使用機材も全く違います。HDレコーダーはコルグD12ですし、ギターはEpiphoneのシェラトン2でした。

 

MAMALAID RAG「街灯」や、James Iha「Lover,lover」のアレンジを参照しながらビートルズライクなサウンドを目指しました。

 

あの頃の鬱屈とした精神の僕に「デビューできたよ!」と伝える思いで収録しました。ボーナストラック的な立ち位置。

 

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以上、全曲解説でした。

 

今後もリリースを重ねていく予定ですが、その中でもこの1stアルバムは特別な存在であり続けると思います。

 

なぜなら、20年近いぼくのソングライティングの歴史がそのままつまっているのですから。

 

出会えた皆さんにも末永く愛される作品である事を心から願っています。