【Mr.Children】ミスチルが暗かった頃(1996〜2000年)のベストソングTOP3を勝手に決める。
「Mr.Childrenで一番好きな曲は?」
ときかれたら、
アナタは何と答えるでしょうか。
「HANABI」でしょうか、
「Tommrow Never Knows」でしょうか、
はたまた「Sign」でしょうか。
Mr.Children「HANABI」 Tour2015 REFLECTION Live
好みはそれぞれでしょうが、
超主観的にはっきり言って、
Mr.Childrenのベストソングはそれらではありません。
確かに明るいミスチル。
人を励ますようなミスチル。
そんな彼らも素敵ですが、そんな歌は彼らでなくてもいいのです。
僕は批判を覚悟であえて言いましょう。
90年代から今もトップを走り続けるMr.Childrenの魅力。
また、桜井和寿という男の底知れない才能は
「めちゃくちゃ暗い」曲の中にこそあるのです。
「ミスチルは暗いのか?」
そもそも今20歳くらいの若いリスナーからは、ダークな雰囲気をまとっていた時代のミスチルはあまり知られていないでしょう。
ですが三十代後半を迎える僕のような世代の人間にしてみると、96年から2000年あたりまでの彼ら、というか桜井さんは常にどんよりとした空気感を放つある意味とてもセクシーな存在だったのです。
とはいえ、
いくら暑苦しい言葉を連ねたところで、誰の胸にも刺さらないでしょうから
「ミスチルが暗かった頃(1996〜2000年)のベスト3」
と題して勝手に選曲してみたいと思います。
まずは、
①「デルモ」
97年のシングル「Everything(It's you)」のカップリングとして収録されたファンクチックな匂いもする都会的な ナンバー。
陽性のメッセージを叫ぶ表題曲とは対照的に「幸せってつまり何なのよ?」とちょっと逆ギレ的な歌詞が良い。
②「Prism」
98年のシングル「終わりなき旅」のカップリング。
一年以上の休止期間を経てリリースされた起死回生の名曲「終わりなき旅」を聴いて、「前向きな桜井さんが帰ってきた!」と思わせた途端、
続くこの曲で彼は
「何もかもが憂鬱!」
と叫ぶ。
霧が晴れることはなく、ただそのまま突き進むことを選んだ。ただそのことだけが強く伝わってくる名曲です。
③「ボレロ」
97年のアルバム「ボレロ」のタイトルトラック。
前年にリリースされたアルバム「深海」は当初二枚組の予定で作成されていたが、結果的には2つのアルバムに分けてリリースされることになりました。
アルバム「ボレロ」はコンセプト色の強かった「深海」からは漏れてしまった「シーソーゲーム」や「Tomorrow Never Knows」といった大ヒットシングルと、
「深海」系の陰鬱なナンバーが混在するかなり異質なアルバム。まだ聞いたことのない方は是非一度お試しいただきたいと思います。
おまけで
④「さよなら2001年」
2002年リリースのシングル「君が好き」のカップリング。
2001年9月11日におきた同時多発テロ。それに対する報復措置。
21世紀も世界は混沌としてしまうことが決定的となっていた時代の不安定なムードを、
ポップの頂点にいるバンドが不穏なまま鳴らしてしまう大胆さ。
「毎月決まった日 送り込まれてくるサラリーのように
平和はもう僕らの前に 当たり前に存在してはくれないけど」
いかがでしたでしょうか。
今の配信主流となった音楽とはまた違った、
A面とB面での楽しみかた。
そんなものを感じていただければ幸いです。
(了)