【BUMP OF CHICKEN】『プラネタリウム』は死ぬまで聴きたい名曲だと思う件

今年の音楽業界の大ニュースの一つに、

 

BUMP OF CHICKENのストリーム配信開始があるのではないかと思います。

 

なかなか新陳代謝の起こりづらい日本の構造において、

 

彼らのような大きな数字をもったアーティストが

 

新たなサービスに名を連ねることが、

 

少なからず驚きだったことを覚えています。

 

 

 

僕はもうすぐ40代に突入する年齢ですから、

 

彼らとは同年代。

 

10代後半から活躍していた4人の姿を、

 

好むと好まざるにかかわらず目にしてきました。

 

僕が彼らBUMP OF CHICKENの音楽に初めて出会ったのは、

 

1999年の終り頃だったと記憶しています。

 

当時聴いていたthe pillows山中さわおさんのラジオに、4人がゲスト出演していたんですよね。

 

「なんだかうるさい人たちだなぁ」

 

というのが第一印象w

 

ただ、

 

そこでかけられた楽曲にどうしようもなく魅力を感じ、

 

リリースされたばかりの1st Album「Flame Vein」を買いに走りました。

 

 

やぁ、このアルバムはめちゃくちゃ聴きまくりましたね。

 

こんなに連続して聴いたアルバムないんじゃないかっていうぐらいききました。

 

誰かが僕らの世代にとってのブルーハーツだと表現していて

 

言い得て妙だと感じました。

 

以来、

 

彼らのファンであり続けている僕ですが、

 

数ある楽曲の中で一際好きだなと思うのが、

 

2005年のシングルプラネタリウムです。

 

 

プラネタリウム

プラネタリウム

  • provided courtesy of iTunes

 

①「どこがいいのか?」

 

確かにいい曲だけど、ほかの曲に比べて地味だし特段メッセージもないよね?

 

と思ったアナタ!

 

そこなんですよ。

 

むしろ、そこ。

 

一見、わかりやすいメッセージがないところがいいんです。

 

BUMP OF CHICKENの曲、特にシングル曲は大体が前向きな言葉にあふれていますがこの「プラネタリウム」はちょっと違います。

 

消えそうなくらい輝いてて

触れようと手を伸ばしてみた

一番眩しいあの星の名前は 僕しか知らない

 

↑が一番のコーラスの歌詞ですが、

 

どうでしょう?

 

メッセージなくないですか。

 

少なからずわかりやすい形での表現はないですよね。

 

作者の藤原さんも当時のインタビューで

 

「この曲は何も言ってない」

 

と話されていましたが、

 

正にその通りだと思います。

 

 

②「本当に何も言っていないのか」

 

とはいえ、

 

そこは稀代のソングライター藤原基央氏。

 

何も言わずに曲を終えるなんてことがあるのか。

 

結論から述べると、

 

やっぱメッセージあります。

 

Cメロ終わりのAメロ戻り。

 

いつの時代もそこに至高の言葉が隠されるのが、

 

POPミュージックの常ですね。

 

この曲におけるそれは

 

プレイボタンを押してから3分10秒後に訪れます。

 

四畳半の窓を開けて見上げれば現実が巡る

実在しない星を探す心がプラネタリウム

 

↑ここ!

 

実在しない星を探す心がプラネタリウム!!

 

実在しない星を探す心がプラネタリウム!!!

 

実在しない星を探す心がプラネタリウム!!!!

 

なんて良い歌詞なんだーーー!

 

冒頭では自分だけの星を部屋に写して

 

ご満悦だった主人公が、

 

それが虚構の存在であることを認めて

 

再び歩き出す。

 

そんな物語が華麗に描かれているではありませんか。

 

最高かよ!

 

 

 

歌詞の中でストーリーを描くのが誰よりも得意な藤原氏

 

それは時に直接的なエモーショナルな表現だったわけですが、

 

ついにそのネクストレベルに到達した瞬間。

 

その記念碑的作品がこの「プラネタリウム」だったのです。

 

夏の終わりも近づくこの季節、

 

皆さんもぜひ、

 

そんな視点からもう一度この曲を楽しんでいただければと思います。

 

(了)

 

プラネタリウム

プラネタリウム